有限会社ヤマト染芸








名古屋帯 【八橋】

真糊糸目友禅・刺繍

伊勢物語』第九段「東下り」より

有原業平(らしき人物)が共の者二人を連れて東国へ下る途中、迷い々々しつつ三河国の八橋にさしかかった。そこは川の流れが蜘蛛の足のように分かれて、八つの橋を渡しているので八橋と言う。その沢の辺の木陰で馬から下りて、乾を食べた。その沢には燕子花が美しく咲いていた。それを見て一人が「かきつばた、といふ五文字を上の句に据ゑて、旅の心を詠め。」と言ったので

 「唐衣きつつなれにしつましあれば
     はるばるきぬる旅をしぞ思ふ」

 と詠めば、皆故郷に残してきた妻を思い、乾飯の上に涙を流したので乾飯が涙でふやけてしまった。

この情景は「八橋」として着物ばかりでなく絵画・工芸等に定
番となってい柄です。
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